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スイカ畑で一番大きいのをその場で2つに割って、中心の種のない所だけを食べる。こんな贅沢なスイカの食べ方はないでしょう。 農家の子に生まれなければ、できなかった楽しく忘れられない思い出です。 すいか 贅沢なスイカの食べ方の話しです。 私の生まれた家は田んぼや畑が多く、とても広いスイカ畑がありました。 どんな作物でもそうなのでしょうが、色々ノウハウがあり、上手にスイカを育て上げる家と、そうでない家とあるようです。 兄は父に色々教わっていました。跡を継いで農業やらなくてはなりませんから、二人とも真剣だったのでしょうね。 種を蒔いた上に、ろう紙のような白い半分透き通るような紙で出来た三角の帽子をかけていたと思います。大きさは30cmくらいでしょうか。中には竹を割って作ったひごが入っており、少々のことではつぶれないようになっています。 今ならば、ビニールでしょうね。 その温室効果によって苗はすくすく育ち、やがて帽子を取ってもらってもどんどん成長していきます。 畑一面に三角帽子があるのは壮観ですが、この畑に大量に西瓜がごろごろしているのは見ごたえあります。 私は農作業の手伝いはした事がないといっていいほど何もしないで育ちました。兄とは対称的です。 ですから、私はスイカ畑へ行くのはただ時間つぶしに親たちについて行くだけです。 やがて、収穫の時期になってまいります。 私は出荷の事はよく分かりませんでしたが、畑で収穫してリヤカーに積んでいる所は覚えています。 私が退屈してぐずり出したりしますと、売り物のスイカを割ってくれるのです。 つる枯れなどの商品にならないものや、小さ目の物ではなく、一番大きくて良さそうなのを地面にポンと落して大胆に2つ割りにします。でっかいスイカの2つ割りを丸ごと私にくれるのですから全部食べられるわけがありません。 中心部の種のないところだけを手づかみにして食べます。 これほど贅沢なスイカの食べ方はないでしょうね。 農家の子なればこその、忘れられない思い出です。 |